2000年以来、中国政権は、臓器移植手術を未来の新興産業として国家戦略の優先事項に位置づけ、移植技術の研究開発、人材養成、産業化のためにかなりの投資をしてきました¹。

中国の国家計画、プログラム、基金には、臓器移植に関連する多大な数のプロジェクトが組み込まれてきました。軍病院、民間病院を問わず、医科大学と附属移植センターのほとんどが、政府の各レベルから多額の資金を受け取っています。

1999年6月10日、中国共産党幹部は、中央委員会直属の特殊部門として「610弁公室」を法輪功の系統的な撲滅のために設置しました。その組織構造は、中国共産党、政府、軍の上から下へと、くまなく拡がるため、特命・超法規的な権威が付与されています²。

「610弁公室」と中央政法委員会に、公安部、国安部、外交部、宣伝部、および全国に及ぶ財政、文化、教育、科学技術、衛生分野の人材・資源を管理する権威が付与されています。中国共産党政権は、法輪功撲滅運動において国家機構全てを動員しています³。

衛生部およびその後身である衛生計画委員会（衛計委）が臓器移植における医療制度を率いています。臓器移植を組織化・駆動・実行する上で、衛計委系列が、中国の臓器移植産業と臓器提供分配システムの全般的な計画・政策決定・規制管理の責務を完全に担います⁴。

法輪功撲滅のため、中国人民解放軍総合後勤部に、全てのレベルで軍を司る中核機関としての権限が付されました。 機密の拘束施設と生体臓器収奪の全工程を管轄する権威が軍に付与されていたのです⁵。

中央軍委に所属する一般病院、軍の全ての支部、７地域の軍司令部、軍医大、武装警官、番号付けされた軍病院など⁶、100軒以上の軍の病院が臓器移植に関わっています。多くの重要な技術的な問題を克服し、生体臓器の供給と技術援助を通して民間病院を支えます。

「中国共産党による法輪功の悪魔化・法輪功に対する残忍性、保健制度による臓器への貪欲さは、共生関係を生み出した。互いに補給しあうこの組み合わせは、前代未聞で想像を絶する人類の大惨事を導いている」

—デービッド・キルガー、デービッド・マタス、イーサン・ガットマン⁷

脚注